妊娠19週2日、健診。
これまでの記録をさぼったまま、何事もなかったかのように、きょうの健診の報告を書くのである。こういうことはすぐにやらないと結局、延ばしのばしでいい加減なことにしてしまう。これまでの数々の所業を深く反省しつつ、とりあえずはきょうの話。
この病院では、安定期に入ると助産師による健診が行われる。きょうはわたしにとって初の助産師外来。
ネットでの評判通り、助産師さんはものすごく親切だった。話をよーく聞いてくれる。こんなにじっくり話をして大丈夫なんだろかと思うほどで、まあそれなりに予約の時間はおしていた。2時半の予約が、3時半にようやく順番が回ってきた。妊婦さんはみんな、不安なんだ。だれかに話を聞いてもらいたいものなんだ。お互い様、とわたしは思うが(不妊治療のクリニックのおかげで病院で待つのにはすっかり慣れてしまったのもある)、そうでない人にはこの待ち時間は苦痛かもしれない。
頻尿と便秘に困っていることを告げ、食生活のアドバイスを受けてから、台に横になる。仰向けに寝て腹を出し、腹囲と子宮底長をはかってもらう。
・腹囲……73.5cm
・子宮底長……19cm
腹囲とはすなわちウエストである。と書きながら、こりゃあウエストの数字じゃないよなあと自分でツッコミたくなる。73.5センチ。嗚呼、わたしのくびれはいずこ。子宮底長のほうは、へそから陰毛の生えるぎりぎりくらいのところまでを計っていた。おなかの出っ張り具合を見てるんだな、きっと。手元の資料を見ると標準は「19週〜22週で18〜21センチ」とあるので、だいたいよさそうな数字。
そして、次がきょうのいちばんうれしかったこと。赤ん坊の心音を聞かせてもらったのだ。これまでの診察では、ひょこひょこ動く心臓は見たが、音を聞いたことがなかった。
心音を聞くのには、聴診器にはあまり似ていない機械を使っていた。長さ18センチ、直径3センチほどのマイクのようなのをおなかにあてる。音はそこからつながっているラジオのような機械から聞こえてくるしかけだ。
心音は、たとえるなら、電車の走る音。「カタコン、カタコン、カタコン、カタコン」という、ちょっと早めの規則的な音がする。おお。生きている。生きているぞ。ちょっとすると赤ん坊が動いていってしまって、違う音になる。「ザザー、ザザー」というテレビの砂嵐に似た音。これは、臍帯を通る血の音だそうな。うーん、おもしろい。
ふくれた腹を突きだして天井を眺めながら、ハハはしばし喜びにひたった。「うれしいもんですね」と助産師さんと目を合わせて笑ったとたんに、下っ腹に激痛が走った。動けなくなった。息をするのもひびく。腹の皮がつったみたいな痛みである。
急遽医師に診てもらうことになり、出血がないか、子宮口が開いていないか、確認した。結果、それらは問題なく、この痛みは腹の靱帯の痙攣であろうということになった。子宮を支える靱帯についてはこのページが見やすい。痙攣の原因は、わからない。強いて言えば子宮が大きくなったことが原因だそうだから、予防も治療もありえない。今後もたびたび起きてあんまり痛いような場合は痛み止めを処方する、とのことだった。
いや、しばらく休んだらけろりと治ったので薬は必要ないと思うが、なにしろ経験のない痛みなので心臓に悪い。赤ん坊がもう出たがっているのか、とどきどきした。そうはならないようでほっとしたが、人騒がせな靱帯だ。
そういえば、左膝の靱帯は8月に入ってようやく正座をしても痛まなくなってきた。靱帯だなんてふだんは意識をしたこともないような組織が、どうしてこの短期間に騒ぎ出すのか。妙にくやしいぞ。
まあしかし、思わぬハプニングのおかげで超音波で見てもらえた。助産師外来では、心音を聞くところまででおしまいの予定だったのだ。エコーの結果でひとつ気になる点。胎盤が、ちょっと下のほうにあるのだそうだ。まだこれから位置が変わる可能性が高いからすぐに前置胎盤というわけじゃないけれど、とのこと。むーん、できればふつうに産みたいんだけどな。胎盤よ、動いておくれ。
そんなこんなで病院を出たときには5時を過ぎていた。2時に受付をしてから3時間。まあ、仕方ないな。
会計は6500円。
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